ABC分析の知識を応用する
近所のスーパーやコンビニに立ち寄ると店内には、さまざまな商品がキレイに並んでいます。お弁当やお茶などの食料品・週刊誌や新聞などの雑誌類・ノートやボールペンなどの文具類などなど。ところで、お店にある多くの商品をすべて同じ時間と労力で管理するのは、効率的とはいえません。ふつうに考えれば、よく売れている商品を重点的に管理すべきでしょう。つまり、効率的な商品管理をすべきです。ここでもABC分析は有効に機能します。
[事例2]をつかって、具体的にみていきましょう。
富士スーパーの主要な商品品目は、E・F・G・H・I・J・Kの7品目です。
これらのうち、売上高占有率の高いものから順にまとめたものが、[表2]です。
・富士スーパーの商品データ [表2]
ABC分析の作成方法は、前ページの[表1]とまったく同じです。
それでは、ABC分析していきましょう。品目EとFで累積比は、80%となっています。これは、品目Eの占有率60%と品目Fの占有率20%を加えた合計です。すなわち、富士スーパーの売上全体の80%をこの2つの品目で稼いでいることが読み取れます。累積比をつかって、ABC分析をすればつぎのようになります。
グループ | 品目 | 累積比 | 定義 |
A | E ・F | 80% | 主力商品 |
B | G・H | 90% | 準主力商品 |
C | I ・J・ K | 100% | 非主力商品 |
A・Bの2つのグループ4品目で、売上の90%を占めていることがわかります。ですから、7品目のうちでも売上累積比の高い4つの品目E・F・G・Hを重点的に管理すれば、より効率的な商品管理ができるといえます。このようにABC分析によって、手間をかけずに合理的で効率的な商品管理が可能になります。