自己資本力を知る
自前の資金力は「自己資本比率」でわかる
会社の資金が、多いか少ないかによって、経営の選択肢が広がったり、狭くなったりします。自己資金が十分にあれば、積極的に事業を拡大することが可能です。反対に自己資金が不足している場合は、銀行からの融資など資金援助を受けなければなりません。会社の資金力は自己資本比率でわかります。自己資本とは「純資産」のことです。
自己資本比率の計算式は、つぎにとおりです。
自己資本比率(%)=(自己資本÷総資本)×100
[例]A社とB社の自己資本比率をみてみましょう。 (単位:百万円)
A社
資産 100 | 負債 30 |
純資産 70 | |
資産 100 | 負債・純資産 100 |
B社
資産 100 | 負債 80 |
純資産 20 | |
資産 100 | 負債・純資産 100 |
それぞれの会社の自己資本比率は、次のとおりになります。
A社の自己資本比率は、つぎのとおり。
70(%)=(70÷100) ×100
A社は、資産全体に占める純資産が、70%もあり、十分な資金があること判断できます。
B社の自己資本比率は、つぎのとおり。
20(%)= (20÷100)×100
B社は、自己資本比率が20%に過ぎず、自己資金力が不足しているといえます。
自己資本比率が、大きければ自己資金力が充実し、経営が安定していることを意味します。逆に小さければ、自己資金力が少なく、経営基盤が脆弱(ぜいじゃく)なことを意味します。
・資産に占める「純資産」が大きく、自己資金力が充実している会社
資産 | 負債 |
純資産(自己資本)
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・資産に占める「純資産」が少なく、自己資金力が不足している会社
資産 |
負債
|
純資産(自己資本) |