倒産する最大の理由

 

会社は、なぜ、倒産するのか?

倒産の要因には、さまざまな原因とケースがあります。

しかし、基本的に「会社にお金がなくなったから倒産した」というのが、最大の理由になるでしょう。

会社を取り巻く、経済情勢が変化したため、あるいは、消費者のニーズをつかめず、売り上げが減少したため、など倒産に関するさまざまな理由が世間で解説されます。しかし、原因をとことん突き詰めれば、「会社にお金がなくなり倒産した」ということです。会社にお金があれば、たとえ売り上げが落ち込んだとしても事業は継続できます。しかし、お金がなくなれば、いくら売上げが増加していても、事業の継続が困難になります。

ここでいう、お金とは自社のお金とは限りません。銀行などからの借入金でもよいのです。

つまり、会社にあるお金のほとんどが、銀行からの融資でも、お金があればよいのです。

経営が厳しくなり、会社にお金が不足すると経営者や経理責任者が銀行を訪問する回数が増えてきます。これは、銀行にお金を借りに行くためです。

 

 

「ゴーイングコンサーン」とは何か

 

世の中には、さまざまなルールがあります。

交通ルールは、もっとも身近なルールの一つでしょう。

「赤信号は止まれ。黄信号は注意。青信号は進め。」

この交通ルールがなければ、全国各地で交通事故が多発し、大混乱になるでしょう。

ルールは、時として、私たちを拘束します。が、その一方で、私たちをしっかり守ってくれるものです。

会計にも基本的なルールがあります。

それは、会社は、倒産しないというルールです。

これを会計用語で、「ゴーンイグコンサーン」といいます。

一見、無茶苦茶な基本ルールのように感じる人もいるでしょう。しかし、これは当然といえば当然の基本ルールといえます。

なぜなら、会社の倒産を前提としては、物事は何も始まらないからです。

倒産を前提にしている会社で働こうとする人はいません。今から倒産する会社にお金を融資する銀行もありません。

ゴーイングコンサーンという前提のもと会計の様々なルールが決められています。

本著では、その詳細には触れませんが、基本的なことを一つ紹介しておきましょう。

会社は、年に1回、財産や営業成績を集計し、会社が儲かったのか、あるいは損したのかを計算します。これを「決算」といいます。

決算は、利益を計算するために意図的に区切って期間計算を行うものです。たとえば、4月1日から翌年3月31日までの1年間を計算するとします。ある建設会社が、工事を2月1日から6月30日までの工期で始めている場合、この工事の売上げや仕入先への支出は、決算の期間とズレがあります。このため会計では、さまざまなルールで、このズレの調整や修正をする必要が出てきます。そこが、会計の難しさであり、面白さでもあります。

ですから、3月31日の決算をおこなうためには、会社が存続し、6月30日までの工期竣工まで、会社が存続するという大前提が必要です。会社は倒産しないという大前提にしなければ、会計が成り立たないのです。

 

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