税効果会計とは何か

税効果会計とは何か

 

専門学校や大学で会計学を学び、実際のビジネスで活したい、と考える人は多いと思います。

しかし、実際のビジネス現場では、会計学の知識が単独で活かせる場面は意外に少ないのが実情です。すなわち、会計学に税法を加えた知識である税効果会計が重要になってきます。

 

ここでは、かねてから要望が多かった税効果会計を簡単に紹介していきます。

 

損益計算書は、以下のように表記されます。

 

損益計算書

 

Ⅰ売上高               ××

Ⅱ売上原価                ××

売上総利益              ××

Ⅲ販売費及び一般管理費          ××

営業利益               ××

Ⅳ営業外収益              ××

Ⅴ営業外費用             ××

経常利益                      ××

Ⅵ特別利益              ××

税引前当期純利益           ××

 法人税、住民税及び事業税      ××

 当期純利益             ××

 

税引前当期純利益から法人税、住民税及び事業税を差し引き、当期純利益が計算されます。

このとき、法人税等の税金の計算は、税法上の利益に基づいて計算されます。

すなわち、会計学に税法上の計算が混在するわけです。この混在部分を理解するために

税効果会計の知識が必要になってきます。

実務では、当然の知識ですが、大学では、税法での知識であるため、意外に見落としがちな部分です。

 

 

「会計上の利益」と「税法上の利益」との相違点

 

会計上の利益との計算方法は、以下のとおりでした。

 

収益―費用=利益

 

これに対して、税法上の利益は、以下のようになります。

 

益金―損金=利益

 

(注)益金は「税法上の収益」、損金は「税法上の費用」と考えてください。

 

法人税等は、税法上の計算式である「益金―損金=利益」の利益から計算されます。

 

会計上の収益、費用と税法上の益金、損金との違い4パターン。

 

項目 会計学上 税法上
損金不算入 費用に計上 損金にならない
損金算入 費用に計上していない 損金になる
益金不算入 収益に計上 益金にならない
益金参入 収益に計上していない 益金になる

 

 

 

参考事例

 

項目 勘定科目 内容
損金不算入 減価償却費 会計上、減価償却費100円を計上した。しかし、税法上80円しか減価償却費が認められなかった。ズレである20円は、損金不算入。
損金算入 貸倒損失 会計上の費用として計上されていない災害損失に係る欠損金額70円。70円は損金算入。
益金不算入 受取配当金 A社がB社に対して配当金100円を出した。A社には法人税が課せられてる。B社が受け取る配当金に法人税を課すと、二重に税金が課せられる。B社の配当金100円は、益金不算入となる。
益金参入 売上計上漏れ 売上高のうち、50円分が売上として未計上だったことを税務申告で指摘された場合。50円は益金参入。

 

 

法人税等調整額の表示方法

 

税効果会計に基づく、損益計算書の記載は、以下のようになります。

 

[1]法人税が、加算される場合

 

損益計算書

 

税引前当期純利益              1,000,000

法人税、住民税及び事業税  400,000

法人税等超税額     + 50,000              450,000 

当期純利益                   550,000 

 

 

[1]法人税が、減算される場合

 

損益計算書

 

税引前当期純利益               1,000,000

法人税、住民税及び事業税  400,000

法人税等超税額     ▲  80,000             320,000 

当期純利益                   680,000